2022-06-16

やっかいな「埋没毛」とはどんな状態?予防・改善はできるの?

ムダ毛処理とは切っても切り離せないお悩みのひとつに「埋没毛」があります。埋没毛は「埋もれ毛」とも呼ばれ、カミソリや毛抜きなどでムダ毛の自己処理をし続けることで発生しやすくなる毛と毛根のトラブルのひとつ。しかし、「埋没毛って聞いたことはあるけれど、どんな状態になっていることを指すのかよく分からない」という方も多いでしょう。そこでこの記事では、埋没毛とはどんな状態なのかをはじめ、予防・対策法や詳しい治療法などについてご紹介します。

1.埋没毛とはどんな状態の毛を指すか

埋没毛とは、何かの原因で毛根に毛が埋まったまま成長してしまった状態を指します。皮膚の表面から見ると毛は見えるのですが毛穴から正常に生えて来ておらず、太い毛が黒い点のように見えていたり皮膚の中でぐるぐると渦状に伸びてしまっていたりしています。ただ毛が埋まっているだけなので腫れなどはなく、痛い・かゆいなどの症状もありませんが、埋没毛の部分は盛り上がって見えるため、できものができてしまったようにも見えることがあります。
埋没毛になった状態のままでも特に病気や怪我に発展するリスクはないため、放っておいても問題はありません。しかし、見た目という意味ではかなりのデメリットとなりますから、どうしても取り除きたいと考える方が多いはずです。無理やり埋没毛を除去しようとさまざまな方法を試してしこりや血豆になってしまったり、ニキビと間違えて皮膚を傷つけることで膿や炎症・色素沈着などを引き起こしてしまったりするケースも少なくありません。
次の項目では、埋没毛ができてしまう原因やできやすい箇所などについてご紹介します。

2.埋没毛ができてしまう原因

埋没毛は、古い角質や外傷などで毛穴がふさがった状態になると発生しやすくなります。毛穴に傷がついたり、肌表面の角質が溜まって毛穴をふさいだりすることの大きな原因には、毛抜きやカミソリなどで自己処理を繰り返すことがあります。
また埋没毛は、太く長い毛が生える箇所にできやすいという特徴があります。具体的な場所はワキや足のすね、ひざなどに多く現れます。また、皮膚が特に敏感なうえに自己処理する機会が増えやすい顔や陰毛にもできやすい傾向があります。
また、自己処理の方法によっても埋没毛を発生させやすくすることがあります。キレイに深く剃れるからと毛の流れに逆らってカミソリを当てる「逆剃り」をしてしまうことや、肌に石鹼やクリームを塗らず乾いた状態で剃ってしまうなど、剃り方ひとつでも皮膚への強い刺激につながることがありますから気をつけましょう。

3.埋没毛を処理する方法や改善のポイント

先にも少し述べましたが、埋没毛はじきに毛の成長が止まれば自然に改善するため、気づいても放置しておいて問題ありません。とはいっても、毛穴がポツポツ見えて見映えが良くないため、どうしてもなんとかすぐに取り除きたいと思う方も少なくないでしょう。なかには、無理に埋没毛をほじくり出して抜こうとする方もいるかもしれません。埋まっている毛を抜くのは確かに気持ちいいものですが、癖にしてしまうのは禁物です。無理に埋没毛を抜こうとすることは皮膚をさらに刺激し傷つけることにつながりますから、何度も繰り返せば埋没毛が再発しやすいだけでなく、化膿や炎症などの皮膚トラブルを招く原因にもなります。以下にご紹介する正しい処理方法で改善し、再発や肌のトラブルを防ぎましょう。

 

【埋没毛の処理方法】

基本的には、できてしまった埋没毛は無理に抜いたり押し出したりなどはせず、スクラブや穏やかなピーリング作用のあるスキンケアで古い角質を除去しながら自然に改善するのを待ちましょう。ワキや顔などデリケートな箇所にスクラブを使用する場合、刺激になりにくいものを選ぶように気をつけることも大切です。
もし、どうしてもすぐに取り除きたい埋没毛がある場合は毛穴から取り出して1本ずつ剃るしかありませんが、皮膚を傷つけやすい毛抜きではなくピンセットでなるべく毛だけをつかんで取り出すようにしてください。その際は毛を触る前にピンセットを必ず消毒し、毛を剃ったあとの皮膚も必ず消毒して炎症や化膿を予防しましょう。注意したいのは、どんなに面倒でも毛をそのままピンセットで抜いてしまわないことです。抜くとかなりの割合で埋没毛を再発させてしまうため、抜かずに毛を引き出してからクリームなどを塗り、面倒であっても1本ずつカミソリなどで剃るようにしましょう。

4.埋没毛の予防・対策について

もし埋没毛があることに気づいてしまったら、その後からでも予防で埋没毛を増やすことを回避できます。ここでは、埋没毛を予防する方法やこれ以上作らないための対策についてご紹介します。

 

【予防・対策1:毛の自己処理をやめる】

カミソリや毛抜きでムダ毛を自己処理することは、埋没毛を発生させる最大の原因です。自己処理をしないようにするだけでも、埋没毛のリスクはかなり減らせるでしょう。かといって自己処理を止めればムダ毛がどんどん増えてしまいますが、サロンで脱毛すれば自己処理なしでムダ毛をなくせます。どうしても自分で毛を剃らなければならない場合には、カミソリよりも電気シェーバーを選択することで肌への刺激を減らせるため、埋没毛のリスクを低減できるでしょう。

 

【予防・対策2:日常的に角質除去を行う】

埋没毛を改善する方法として、スクラブや穏やかなピーリング作用があるスキンケアでの角質除去をご紹介しましたが、これらの角質を除去するお手入れは埋没毛の予防にも役立ちます。日常的に行えば、埋没毛を増やさないための対策にもなるでしょう。

 

【予防・対策3:ストレスや栄養状態に気を配り、皮膚のターンオーバーを整える】

皮膚は28日ほどの周期で生まれかわるといわれ、その現象をターンオーバーと呼んでいます。このターンオーバーが乱れると古い角質が自然にはがれず、皮膚に溜まって埋没毛の原因となってしまうこともあります。ターンオーバーが乱れる原因にはストレスや生活習慣の悪化、寝不足や喫煙などが挙げられます。ライフスタイルを見直し、皮膚のターンオーバーを正常にすることも埋没毛の予防・対策につながります。

5.埋没毛に関する疑問と回答

ここでは、埋没毛のお悩みに付き物の疑問をご紹介し、1つひとつ回答していきます。

 

【1.埋没毛になったとき、放置しておけばどのくらいで治る?】

埋没毛が発生しても、基本的には毛の成長が止まれば自然に治るため放置して問題ありません。埋没毛はどのくらいで自然に改善するかというと、毛周期(毛が新しく生え、抜けてまた生え変わるまでの周期)が正常なら3週間~1か月ほどで自然に良くなるといわれています。ただしこの期間にも個人差があり、体調や生活習慣などの影響で毛周期が乱れている方の場合はもう少し長くかかることがあります。

 

【2.炎症や化膿などのトラブルを起こしてしまったら?】

埋没毛を無理に引っ張って抜くことを繰り返していると、皮膚が傷ついて炎症を起こしたり化膿したりするなどのトラブルを招くことがあります。もし、皮膚トラブルが発生してしまった場合は、皮膚科を訪ねて治療を受けましょう。

 

【3.埋没毛の部分がしこりのようになってしまったら?】

埋没毛の部分が炎症を起こし、治ったあとにしこりのような塊(粉瘤)ができることがあります。これは毛穴に古い角質などが溜まった状態で大きな害はありませんが、無理につぶすとさらにトラブルを悪化させてしまいますから自然に治るのを待ちましょう。なかなか治らない場合や繰り返し粉瘤ができてしまう場合には、皮膚科で治療が必要となることもあります。また、粉瘤ができる原因は皮膚の小さな外傷であることも多いため、毛穴にしこりができるときはムダ毛の処理方法などを見直すことも大切です。

6.埋没毛の予防にはサロンでの脱毛を

埋没毛は多くの場合、カミソリや毛抜き・市販の脱毛器などで毛を物理的に剃ったり抜いたりすることが原因で起こります。肌に刺激を与える自己処理をできるだけ控え、元から毛を生えにくい状態にすることで埋没毛は予防できますから、サロンで脱毛をすることが埋没毛を防ぐ最短ルートといえるでしょう。自分で毛を取り除くだけならまた新しい毛が伸びてきてしまうため埋没毛が再び起こらないとはいえませんが、脱毛なら新しい毛を生えにくくできるため、埋没毛の根本的な予防策になり得ます。肌をツルツルの状態に保ち、ポツポツと汚く見えてしまう埋没毛を長期にわたって防げますから、埋没毛に長い間悩んでいる方ならある程度まとまった費用は必要になりますが、サロンでの脱毛は有効な改善策になるでしょう。

まとめ

この記事では、埋没毛の原因や発生を防ぐ方法についてご紹介しました。埋没毛は日頃のちょっとしたケアや正しいお手入れで防げますが、もし根本的に解決したいと考えているなら、やはりサロンで脱毛することがおすすめでしょう。
サロンで脱毛する場合には、今できてしまっている埋没毛をすぐに改善することはできませんが、数回通ううちに埋没毛も自然に回復するため脱毛の効果が現れてきます。どうしても自己処理をしなければならない場合は電気シェーバーを使用するようにし、皮膚を傷つけないための配慮を忘れずに。